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発酵食を手作りしている長浜市木之本町のオカンたち=MediArt提供
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 滋賀県長浜市木之本町のまちづくりグループが取り組む発酵食の年間定期便「オカンの発酵便」。担い手が年々減る湖北の発酵食の文化を守ろうと、昨年度初めて商品を開発した。今年度も受け付けを始め、既にリピーターから申し込みが入っている。

 木之本町在住の主婦、事業者、移住者、イラストレーターらでつくるグループ「ツボのソコ」が企画。春、夏、秋、冬の年4回、地元の「オカン」たちが手作りした発酵食が届く。

 今年度予定しているのは、春号(ふきのとう味噌(みそ)、沢庵(たくあん)の贅沢(ぜいたく)煮など)、夏号(小粒らっきょう漬け、実山椒味噌など)、秋号(木之本漬け、日野菜甘酢漬けなど)、冬号(ふな寿司(ずし)、にしんの麴(こうじ)漬けなど)。各号3、4品で、各品は2、3人分の分量。このうち秋号の木之本漬けは、地元2カ所の酒蔵の酒かすとみりんかすを使って2年間漬け込む奈良漬けで、人気が高いという。

 昨年度はテレビで紹介されたこともあり、100件以上の購入があった。

 「ツボのソコ」の運営を担う合同会社メディアート代表の植田淳平さんは「失われつつある湖北の郷土料理を継承したいと始めた企画。商品がきっかけで発酵食を作りたいという問い合わせをいただいたり、東京などから木之本を訪れたりするお客さんもいる。将来的には発酵食作りを体験するワークショップを開くことができれば」と話している。

 申し込みは今月末までで、価格は1万3500円(税込み)。申し込みはネットショップの「ホレボレ滋賀」(https://horeboreshiga.com/別ウインドウで開きます)から。電話(0749・56・0779)でも受け付けている。(平岡和幸)

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